差し歯が取れてよかった!?

三鷹市、ファミリー歯科医院、院長の佐野真弘です。

先日に、数年前に治療したセラミッククラウンが取れて良かった、という事例がありました。

実はこのセラミックは数年前に壊れてしまい、一度やり直していました。

初めはその患者さんは怒っていました。「他の歯はずっと長く持っているのになぜこの歯だけすぐにだめになるのか?」と。

よくよく診査してみると、グラスファイバーコアが折れていました(!)これが脱落の原因でした。

グラスファイバーコアというのは新しい素材で、歯の大部分が無い場合に土台としてつけるものです。

以前はメタルコアといって金属の土台が主流でしたが、金属は歯に比べると硬すぎるので応力が集中し、歯が折れて抜歯に至り易い、と最近では言われています。

金属に比べグラスファイバーコアは歯の固さに近いので応力が集中しにくく、その結果歯が折れたりするトラブルが減る、ということなのです。

そのグラスファイバーコアが折れていました。先端部分はまだしっかり歯に残って接着していましたので、治療が悪かったのではありません。それは明らかです。

この患者さんの歯は、通常以上の限界を超える力が慢性的にかかっていたせいでこうなったのです。

その時、このセラミッククラウンが取れてくれて本当に良かった、と心の底から思いました。

もしこの歯にメタルコアが入っていたらどうだったでしょう?間違いなく歯が折れて抜歯になっていたはずです。

グラスファイバーコアだったからこそ、コア部分が折れてくれて差し歯が取れ、歯は助かったのです。

この事情を説明すると大変に納得して頂き、これからまた再治療に通って頂くことになりましたが、今後も様々なリスクを背負って治療を進めていくことになりそうです。

よく一般的に、差し歯がすぐ取れる、ということはとても悪いイメージのようです。確かに治療した歯は長持ちした方が良いに決まっています。

しかし、差し歯や詰め物が取れる、ということはそんなに悪いことなのでしょうか?

中途半端な状態で口の中に残り、そこから虫歯になってしまい、気がついたときは手遅れになっているよりは、早めに取れてくれて早めに再治療出来た方がよっぽど良いのではないでしょうか?

今回のケースのように差し歯が取れてくれたからこそ、歯を助けることが出来た、という場合も確実にあるのです。

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三鷹 歯医者 ファミリー歯科|三鷹の歯医者

投稿日:2009年7月4日  カテゴリー:患者さんへのメッセージ, 歯科疾患